2012/02/22

去年1年間で最も感動したウェブサイトです。ぜひ見て、動かして、そして考えてみて下さい。

●それは gapminder.org の Gapminder World というサイトです。
どんなサイトなのかは、ともかく見て下さいな。この悲観的な時代に楽天家になれる素晴らしいサイトですよ。
ただし、ネットからデータを取り込むのに少し時間がかかります。→読み込まれたなら[Play]を押してみて下さいな。


さて、いかがでしたか?


内容は、各国の平均所得(横軸)と平均寿命(縦軸)の関係を、1800年から2010年までの約200年間をアクティブに表現してくれます。
毎日のニュースで一喜一憂してもかまいませんが、もう少し長いスパンで世界を見てみるのもとてもエキサイティングです。
なーんだ、心配ないね、人間はけっこういい奴じゃん!と、この悲観的な時代に楽観的に考えるのは本間だけではないと思いますが、いかがでしょうか?


ポイント
●1800年後半から産業革命がイギリスから始まります。
●第一次世界大戦は1914年から1918年、第二次世界大戦は1939年から1945年です。
●大恐慌は1929年からアメリカで始まります。
●明治維新は1868年です。


こんな3軸の可変データを分かりやすく見せてくれるのはウェブサイト(アニメーション)ならではの仕業です。紙の教科書では出来ませんね。


上記以外のデータもあなたの意のままに選択して多角的に表現する事も出来ます。いろいろなデータが用意されています。


いろいろな角度からこの200年の人類の遷移を見て下さい。もし、あたらしい感想、発見があれば本間にールして下さい。


1800年以前の世界は?と疑問に思った方は素晴らしいガイド本10万年の世界経済史 上・下 があります。ぜひ、こちらも時間があれば読んでみて下さい。いままでの人類に対する見方が劇的に変りますよ。


= 使い方です =





1.使い方をビデオ(2.5分間)で説明してくれます。英語が理解出来なくてもとても分かりやすく説明されていますので、ぜひ見て下さい。

2.一つ一つの円が一つの国です。マウスポインタを円の上に重ねると国名が表示されます。
  ●カラーは地域(3の世界地図)を表しています。
  ●円の大きさが人口の大きさを表しています。
  ●円をクリックするとその国だけの推移をみることが出来ます。 又、複数の国を次々とクリックする事も出来ます。 選択を解除するには再度クリックして下さい。
3.世界地図の上にマウスポインタを重ねると、地域名とグラフ上の円を合わせて表示されます。
4.[Play]:再生と一旦停止が出来ます。
5.スライダーを左右に移動させることで任意の時代を見ることが出来ます。
6.拡大、縮小が出来ます。
 ● 拡大:+の拡大鏡をクリックして任意のグラフの上をドラッグします。
 ●元に戻すには[100% ]をクリックして下さい。
7.グラフの元データを表形式で見ることが出来ます。
8.縦軸データ:平均寿命
9.縦軸の表示形式をともかく色々変えてくれます。色々試してみて下さい。フーンとうなること間違いなしです。




10.縦軸の表示目盛を選択出来ます。特に変更することはありません。
  ●lin:1対1の通常の表示方法→linear scale 数学用語のようですな。
  ●log;対数目盛 分かりやすいように1対1でなく少し表示をゆがませています。たとえば1対2の様に logarithmic scale
11.西暦です。1800年から2010年まで表示されます。2005年から作り始めたようです。
12.2でも国の選択ができますが、こちらは名前で選択ができます。



  A.✓すると任意の国が選ばれます。
  B.クリックすると✓した国が解除されます。→全世界表示になります。
  C.スライダーを左右に移動させると選ばれていない国を透明化することが出来ます。

13.選択された国をすべて解除します。
14.地域の表示をカラーでいろいろなカテゴリーで表示してくれます。
15.横軸:国民の平均所得
16.9と同じく横軸表示形式をともかく色々変えてくれます。色々試してみて下さい。フーンとうなること間違いなしです。表示形式は縦軸と同じです。



本間がたどり着いた現時点での結論=仮説は以下の通りです。
 ●他の生物に比べて、移動能力(走る、歩く、泳ぐ、跳ぶ)、攻撃力(牙、爪、腕力、脚力)、防御能力(硬い皮膚、羽毛、体毛)、いづれも生き残る能力が劣る人類が50万年間を生き抜き、今や地球上では最強の種になったのは群れる→コミュニティー=社会を作ることが出来たからです。コミュニティーを作ることで過酷な自然の変化への適応、捕食生物から防御が可能になり、結果、地球上のあらゆる場所で繁殖が可能になりました。


 ●そして、その社会を維持し、他の同類のホモサピエンスと協働し、分業するために、最も必要な能力をより発展させ、複雑な社会を作ることに成功しました。
  
●その最も必要な能力とは、他者との良好な関係を作るコミュニケーション能力でした。それは必然的に私たちの脳内に自我(私は誰?)を生むことになるのです。


●自我が発生することで自分にとって嫌なことは相手にはしない、自分にとって快いことを相手になす。こう想像することで他者と良好な関係を築くことが出来、結果、社会を維持し、発展させることが可能になります。「あなたを想うゆえに我在り」ですな。

●一方で、非常に多くの情報を収集し、その情報を処理する能力が必要になり、必然的に脳の処理能力が高くなりました。これでより一層、コミュニケーション能力を高めることが可能になります。

●又、分業、協働することで、今まで一人の人生の時間内でしか出来ない仕事が飛躍的に拡大、複雑化することが出来、あたらしいテクノロジーが生まれる土壌が用意されます。

●しかしながら、この能力を一般化させるには人間にもう一つ必要なものがありました。それは個々の人生の自己選択権=人権です。


●宗教、迷信、国家に対して「自由・人権」の概念が一般化するのは1700年代に入ってからです。


●これで、いよいよ舞台に役者がそろい、1800年の後半からイギリスで始まった産業革命(それは化石燃料の活用をともないます。)がそれまで、採集生活とほとんど変らなかった人類の生活を一変させます。


●その結果、人類はどのように変化していったのかはこのグラフを見ていただければ良く分かります。


●ここまでで最も重要なポイントは、人類にとって他者とのコミュニケーション→助け合うのは最も生き残る上での重要、根源的な能力であることです。決して、争い、憎み、殺し合うことではなかったのです。これが人類と類人猿を大きく分けるポイントです。


●人類が50万年かけて獲得した最も強力なコミュニケーション能力→助け合う能力は、まだ、発展途上であり、全ての人類の所得が一定段階を超え、平均寿命がやはり一定段階を超えた時代に、次のあたらしい舞台の幕が開くのではないのかと本間は夢想しています。


●すでに、その兆候はいろいろな場所に発現されています。身近の例では、一連のイズラム独裁国家の民衆革命、オキュパイ・ウォールストリート(OCCUPY TOGETHER)等、少なくとも、3.11以降の東北には、限定的ではありますが、このことを証明するいくつかの出来事を本間は実際に体験する事が出来ました。


●もちろん、この本間の仮説?に反論する出来事もたくさんありますが、10年、100年のスパンで考察すれば、人類は間違いなく、より好ましい方向に行くだろうということは、このグラフでも証明していることではないかと本間は思いたいです。私たちは、祖先が願い続けてきたその時の積み重ねの上に、間違いなく今があるのです。


●これから、この仮説(すでに定説になろうとしていますが)を発表された科学的な事例を元にして、本間の妄想ではないことをブログで証明していきたいと思います。(そんな時間があるのかなー?)まあ、宣言することでがんばってみます。狼爺にならないように・・。